アメリカにあるブラック企業

新卒だと、自分がブラック企業で働いているという事実に気がつきにくいものだ。

何かが違う、と違和感があっても、新人だと、社会のルールの右も左も分からない、という謙虚な気持ちから、異常な会社/社風でも「こんなものか、自分の我慢が足りないだけ。」と気がつかないまま流してしまう。

研修中、ミスをしてしまった時に当時の上司に殴られた。それでも、ケガする程のもんじゃないから、殴られるのも教育の一部なんだろうと完全に洗脳されていたのだ。我ながら、この先も新興宗教の勧誘だけは気をつけたい。

アメリカにあるブラック企業の幹部たちは、以下の流れで新人を洗脳する。

会社:「社会とは、こんなものだ。それも知らないなんて非常識。我慢が足りない。」

新人:『ここで折れてしまったら、社会不適合者になってしまう!会社は厳しいところ、留学して就職までこぎつけたのに、このまま辞めるなんて、親に頭が上がらない!』

不当な残業、タイムカード記入忘れによる罰金なども「研修」という名の元に全て会社の都合の良いように言いくるめられる。

新人が物申そうとすれば「お前にその実力が伴っていないから発言の資格なし。現時点で、お前を雇っている分の給料は会社からすればマイナス、つまり給料泥棒。」等の暴言で対処されてしまう。何かというと「お金のない会社だから仕方ない。」で片付けられる。

更に、アメリカに残って働きたい新人社員を、就労ビザを餌に奴隷にする。

「そんな生意気な態度だと、ビザ出してあげないから。」

「会社がビザ代半額負担するんだから」と横暴で恩着せがましい態度。

この場合、会社の権力が圧倒的に強いので社員達は泣き寝入りが現状だ。

言い返そうものなら、アメリカにはもう滞在出来なくなってしまう。

又聞きではあるが、エピソードが一つ。

社員A君が就労ビザを取得した後、家庭の事情で急遽日本に帰国しなければならなくなった。

就労ビザは弁護士を介入して申請するので、数十万円単位でお金が掛かる。半額が会社負担、残り半額が自己負担。

A君に対し、会社は「何十万円も掛けてビザ出してやったのに、辞めるとは何事だ!会社負担分は払い戻せ!」

ちなみに、払い戻しの義務は法律にはないので、完全なる言いがかりである。

A君も、さすがに言いがかりの為に数十万円を無にする訳にはいかないと、意を決して会社に反論した。

「会社側の言い分は完全に違法です。僕に支払い義務はありません、弁護士と話を進めていますので。」

強気なA君に対し、会社幹部は動揺してフリークアウトしたらしい。

揉めに揉めた末、罰金は払わないまま退職に至ったとのこと。(当たり前だが)

ただ、A君は日本帰国の前に彼女が遊びに来る予定だった。その計画を知っていた会社は、A君が退職するその翌日にはアメリカを離れなければならない様に手続きをしたとのこと。もし、A君が退職日の翌日にアメリカを出国しなかった場合、オーバーステイ(不法滞在)とみなされて、今後アメリカに入国する際に引っ掛かる可能性が出て来るのだ。

彼女のホテルも飛行機も予約していたA君…。彼がどのようにこの嫌がらせを乗り切ったかまでは私も聞いていないので不明。

しかしながら、こんな幼稚な嫌がらせしか出来ない会社、程度が知れている。腹立たしいのも呆れるのも通り越して、もう失笑するしかない。

他にも言い出したら、本が一冊発行出来る位に酷いエピソードが盛りだくさん。

アメリカで働くのは確かに刺激的で聞こえは良いが、このような思わぬ落とし穴があるので、会社選びには十分注意して頂きたい。

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